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2006/08/02

『クラッシュ』のオーディオ・コメンタリーを聞いて

クラッシュ今週末には友人にDVDを貸し出しするので、急いで特典映像とオーディオ・コメンタリーをチェックしました。低予算映画の舞台裏がたくさん聞けて、とっても面白かった。

オーディオ・コメンタリーでは何度、「低予算だったから、ここは」という言葉が飛び出したことか。マット・ディロンのお家とテレンス・ハワードのお家が繋がっていたなんてエピソード、かなり面白かったです。

劇場で3回鑑賞しましたが、十字架を意味する小道具がたくさん使われていたことには気付きませんでした。もう1回見直して探してみようかな。

暴力的なシーンの背景にクリスマスや宗教的なオブジェや使われているのは気付いていましたが、十字架を意図的に入れていたってことから、魂の救済を意味しているんでしょうね。

『クラッシュ』には様々な人種が登場します。その中に韓国人夫婦が登場するのですが、アメリカ人にとっては中国人も日本人も韓国人も区別なんて付かないんだよ~という監督の言葉が印象的でした。

近い国同士なのに、日本にとって中国や韓国、北朝鮮って心から仲良くなれない国。古い歴史上の問題や政治的なことが絡んでいるからなんだろうけど、それって他の国の人たちにとっては関係のないこと。

結局のところ、ジェニファー・エスポジトがメキシコ人と呼ばれて「私の両親はプエルトリコとエルサルバドル出身よ」と怒るシーンや、アラブ人と間違われて迫害を受けるペルシャ人家族に通じるものだと思う。

便宜上、ひとつに括るしかないことってたくさんあるし、自分だってそうしているくせに、自分がその括りの中に入れられる時は、その括りが正しくないと許せないってこと、たくさんありますよね。きっと、「あなたは韓国人ですか?」って聞かれて激怒する日本人だっていると思うんですよ。

その上、人って生き物は自分が一番下にはなりたくないもの。だからこそ、人種差別なんてものがなくならないんだろうけど、でも向上心がなければ生き残っていけないのも事実で、結局は世界中から差別なんてものはなくならないのだと思う。

でも、「どうせ無くならない物だから」で終わりにするのではなくて、やっぱり考えたり話し合うことは大事。分かり合おうと努力することも必要。「この映画を観て、話し合いのキッカケになるといいな」という監督の言葉、かみ締めました。

ついでなので、映画を観て気になっていたことを書きたいと思います。役名ではなくて俳優名でごめんなさい。

  • ライアン・フィリップの演じた役について

  • 「自分は善人だ」と思っている人ほど、何がキッカケで転げ落ちるか分からないという例。彼は黒人を助けたということで、「自分は特別」みたいな感じがして気持ちが大きくなっていたんじゃないかな。その結果がアレ。この人の残りの人生は悲惨なものだろうな~。若いから独身だと思っていたのですが、左手の薬指にはしっかりと指輪がありました。わー、妻帯者の役だったんだ。奥さんが可哀相。小さい子供もいたりしそう。

  • サンディ・ニュートンを救ったマット・ディロン

  • マット・ディロンが正義感の強い警官であることは間違いない。事故で横転した車の中に何の迷いもなく飛び込む姿からも分かる。あの日、黒人夫婦をいたぶったのは、病院で出会った黒人女性に対して苛立ちを感じていたから。相手は誰でも良かった。怒りのはけ口が欲しかっただけ。心が繋がった瞬間。マット・ディロンとサンディ・ニュートンは、もっと抱きしめ合っていたかったんだろうな~。お互いのぬくもりを感じていたかったんだと思う。

  • ブレンダンと秘書の関係

  • ドン・チードルが監督に「この2人の関係は、本当のところはどうなんだ?」って聞いてましたね。監督の答えは「ご想像にお任せします」でした。教えてよ~。サンドラから怪我をしたという電話が掛かってきたブレンダンを見送る秘書の顔が一瞬暗くなる、というコメンタリーを聞いて、エレベーターが閉じるタイミングとはいえ、これって実は意図的なんじゃないかなぁと思いました。浮気相手を見送る女の顔が暗くなる。考えすぎかな?

  • きっかけはドア

  • 場面転換でドアが使われている。のは、みなさん、気付きましたよね?

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    Movie--"Crash"」カテゴリの記事

    コメント

    こんばんは~
    お久しぶりのSAです。

    古今東西、近い国同士って案外みんな仲悪いよねー。

    自分的には「嫌いになる理由」が無くても、
    相手から敵意をみせられると、むっとするしねぇ。

    今年のお正月にTV番組の街頭インタビューで見たんだけど、
    韓国のサラリーマン風の男の人が、

    「韓国人と日本人のDNAは、
    世界でも類を見ないほど良く似てるんだって。
    他にこんなに似ているDNAをもった国同士って無いんだよ。
    すごく素敵だよね。仲良くしたいね」って穏やかな笑顔で言ってて、

    こんな風に考えてる人もいるんだってわかって嬉しかった。
    お互いに対して、ほんの少しずつ努力して
    優しい気持ちをもって接する事が出来れば、
    今より住みやすくなるかもしれないね。

    ・ブレンダンと秘書の関係

    私は精神的にはともかく、
    肉体的には浮気はしてないように思うんですよー。
    なんか、ブレンダンの出世というただ1つの
    目的に向かって突き進んでいる
    あくまでビジネスとしての集団に見えるの。

    秘書の気持ちとしては、「ブレンダンの出世が
    かかっている大事な時に、邪魔するのは
    いっつもこのクソ嫁だよ!」みたいな。
    ブレンダンへの気持ちは、女が男にっていうより
    姉のような、母のような。。。
    「どうしょうもない嫁だよ。ったく。なんとかならないかねぇ?」って
    同意を求めるブレンの眼差しに
    「結局サンドラを断ち切れないじゃないか」と
    いらつく感じ?。

    ブレンの方は、出世の為に必要なら、
    秘書を愛人にするって言う選択肢もあるけど、
    スキャンダルとかマイナス面と冷静に天秤にかけて結局やめそう。
    「愛だの恋だの」は、全く出世に役に立たないと
    思ってる。(だからすっごく嫌な奴)

    でも出世を望んだきっかけは、家族を守る為
    男は強くなきゃ、偉くなきゃって。
    なのに、今、自分や自分の家族は幸せなんだろうか?自分はどこに来てしまったのか、
    これからどこに行こうとしてるのか。。。
    っていうのが、あのシーンかなーって。

    うわ~また長くなっちゃった(^^;)
    他の出演者の感想はそのうち又聞いてね~

    投稿: SA | 2006/08/07 21:03

    SAさん、こんばんは~。

    >古今東西、近い国同士って案外みんな仲悪いよねー。

    ですね。近いからこそ、って気もしますよね。
    自分達のイヤなところが似てたりすると、余計にムキー!!となったり(^^:
    自分達のことは棚に上げてね。

    >お互いに対して、ほんの少しずつ努力して
    >優しい気持ちをもって接する事が出来れば、

    本当にそうですよね~。
    でも、これが一番難しいことなんですよね。
    「人」対「人」って思えば、皆優しくなれるはずなのに、「国」対「国」に
    なると急に距離を感じちゃう。でも、前進して行こうゼ!!って気持ちは
    持たなくちゃいけませんよね。私も少しでも優しい人間になれたらいいな。

    >・ブレンダンと秘書の関係

    これはたぶん、鑑賞した人たちの「あーでもない、こーでもない」って
    意見を監督達は楽しんでいるんだと思うんですよ~(笑)

    どっちにも取れるように撮っているような気がするんです。
    最後、窓の鍵を閉めるブレンダンのシーンなんて、「家族を守らなきゃ」って
    決意してるようにも取れるし。だからこそ、オーディオコメンタリーでは
    「ご想像にお任せします」的な発言をしてるいるんだと思います。ズルイですよね(笑)

    いろいろな意見が出てくる作品ですよね。また、他のキャストの方たちに
    ついても、感想教えてくださいね。

    投稿: Michara | 2006/08/08 01:11

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