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2005/09/03

エンド・オブ・オール・ウォーズ(TO END ALL WARS) ★★★★★

エンド・オブ・オール・ウォーズ

製作:2001年アメリカ/イギリス/タイ
監督:デヴィッド・L・カニンガム
ジャンル:ドラマ/戦争

出演:シアラン・マクメナミン、 ロバート・カーライル、キーファー・サザーランド、木村栄 他

【STORY】第二次世界大戦中の1942年、日本軍によりタイの捕虜収容所に囚われた連合軍捕虜たち。日本軍の占領下、指示や規律に従わない者には容赦ない拷問や極刑が待ち構えていた。その頃、日本軍は物質補給に使う軍事鉄道の建設を進めており、その労働力として捕虜が利用された。
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私もたまにはこんなのも見るんです。と言っても、ロバート・カーライルが出演してるというだけの理由で、軽い気持ちで見始めてしまったのですが…。

日本人としては見るのが辛い作品です。戦争映画と言っても派手な爆撃や銃撃戦のようなものはありません。スコットランド軍、第93大隊に所属していたアーネスト・ゴードンさんの手記を元に映画化されたもの。もちろん映画用に脚色されている部分はあるのでしょうが、当時こんなことがあったという事実を私たち日本人は知らなければいけませんね。

物語は第93大隊が日本軍に捕らえられたところから始まります。捕虜収容所には痩せ細り、日本語を強要される連合軍兵士達の姿。繰り返される容赦のない拷問に連合軍の兵士達は生きる希望も人間としての尊厳も失い掛けていました。ジュネーブ条約に違反しているということを、部隊の指揮官スチュワート・マクリーン中佐は日本軍人達に訴え、その為に射殺されます。

ジュネーブ条約。実際にどんな条約なのかは知りませんでした。なぜならば、日本人としては「消してしまいたい過去」の一つですから、学校教育でも名前とどんな条約であるか程度しか教えないそうです。(ジュネーブ条約では「捕虜であっても扱いを人道的にする必要がある」と提唱しています。)

そんな生きる望みすら見出せないような地獄で、彼らは彼らなりの生きる力を見つけていくのです。教師を志していたアーネストは人に「教える」ことで生きる力を取り戻します。彼の生徒達(捕虜となった兵士達)は学ぶ喜びを知り、生きていく望みを掴みます。

そして、目の前で上官を殺されたイアン・キャンベル少佐(ロバート・カーライル)は日本の兵士達に復讐を誓い、憎しみを生きる力に変えます。

こういう戦争映画では日本人の残虐行為だけがオーバーに表現されがちですが、この作品では日本人兵士達にもちゃんと「心」がありました。彼らの行為は決して許されることではありません。でも、あの時代、狂気の世界におちていくことでしか生きる術がなかった、彼らなりの苦しみを日本の俳優さんたちが表情で表現してくれていたと思います。

戦争とは本当に悲しいもの。残虐な行いをした彼らだって、戦争前は小さな幸せに喜びを感じるような平凡な人間だったはずです。戦争とは人を歪めてしまうもの。そんな風に感じました。

印象的なシーンはたくさんありましたが、最後、復讐することだけを生甲斐としていたキャンベル少佐が、自決したイトウ軍曹を抱きしめる姿が戦争の悲しさを物語っていたような気がします。

この作品は残念ながら、911事件の影響でアメリカでは公開されなかったそうです。そして、日本でも…。

(2005年9月・CS)

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コメント

戦争映画を見るのはつらいっす。
残酷なシーンもあるし、どうしてこうなるの!?的な不条理なお話がいっぱい。
でも、目を背けてはいけない。わたしたちは日本人。日本人はバッシングをどうして受けなければならないのかを知る必要があると思う。

それにしても毎日暑いな~

投稿: yume-heavenly | 2005/09/04 11:31

☆彡 yume-heavenlyちゃま

>>戦争映画を見るのはつらいっす。

そうなの~。つらいの~。
本当はあまり好きではなくて、今まではほとんど見なかったの。
でも、先日見た討論番組で「日本の若い人達は歴史を知らな過ぎる」って
韓国人が非難してて、「確かに」って思った。

映画見た後はレヴューを書くことにしてるから、時代背景なども調べるし、
いい勉強になってます~。

そちらはまだまだ暑い? ホラー映画でゾゾゾ~ッになってるのかなぁ?

投稿: Michara | 2005/09/04 16:43

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